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今月の園だよりから
2018年度

青山学院幼稚園からの「園だより」をお届けします。

3月のおたより

園長より

 桜の開花予想のニュースを耳にすると、春がもうすぐそこに来ていると感じます。季節の移ろいと共に今年度も3月、締めくくりの時を迎えます。年少・年中・年長の子どもは、それぞれ一年前を思い浮かべると、大きな成長があったことと思います。スプーンやフォークの使い方もままならなかったのに、箸で上手に食べられるようになったり、友だちと話し合いながらあそびをすすめてゆくことも、上手になったりしたでしょうか。朝、幼稚園でご挨拶した後、お別れがなかなかできなかったのに、振り返らずに友達のところに駆けて行く。成長は嬉しく頼もしくもありますが、時に寂しくもあります。子どもたちは、季節が変わる度ごとに成長していくようです。
 年長の皆さんにとっては卒園の時、3年間を振り返るとその成長ぶりに目を見張り、よく頑張った、偉いねと褒めてあげたくなるでしょう。これまで大切に慈しみ育んでこられたご家族の皆様に深い敬意と共に感謝を申し上げます。桜が咲いたら初等部生、新しい門出に神様の祝福をお祈りいたします。 
「イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人から愛された。」ルカによる福音書2章52節

2月のおたより

園長より

 「子どもは風の子」私が子どものころよく聞いた言葉ですが、最近はあまり言わなくなったのでしょうか。子どもたちが園庭で駆け回る姿を見てこの言葉を思い出しました。幼稚園は園庭に面したガラス戸が開いているので、月曜日の朝、お迎えのために廊下に立っていると風が勢いよく吹いてきて、外とあまり変わらないのではと思う寒さです。それでも、園児は上着を脱いで元気に遊んでいます。インフルエンザが流行ってくると、中等部などは休み時間に教室の窓を開けて換気をするようにと促しますが、生徒は寒いのでなかなか窓を開けたがりません。寒さをいとわない園児は今でも、風の子と言ってよいようです。
 「子どもは風の子、大人は火の子」そんな言葉もあるようですが、青山学院の子どもは、神様の子、光の子です。寒い風が吹き付ける時も、暖かな日差しに包まれる時もいつも、神様が共にいてくださいます。神様の守りの中に歩みが進められますようにお祈りいたします。
 「あなたがたは、以前には暗闇でしたが、今は主に結ばれて、光となっています。光の子として歩みなさい。」
  エフェソの信徒への手紙5章8節

1月のおたより

園長より

 新年あけましておめでとうございます。このところ青山学院の新年は箱根駅伝と共に始まりますが、今年も応援いただきありがとうございました。大学駅伝三冠、箱根駅伝五連覇とはなりませんでしたが、選手の頑張りに励まされ元気をいただきました。原監督が、大学スポーツなので結果よりもプロセスが大事とお話されましたが、まさにその通りです。教育は訓練・学習の期間ですから成功することと同じか、それ以上に失敗することから学ぶことは多くあります。園児は日々挑戦し失敗しながら成長を続けます。子どもが何をしようとしたか、何をしたいと思っているかが、とても重要です。子どもたちに芽生えている、したい・見たい・聞きたいという興味関心を大切にしながら、人と共に仲良く楽しく生活できるようにと願っております。今年も皆様の上に神様のお守りと祝福が豊かにありますようにお祈りいたします。
 「初めからのことを思い出すな。昔のことを思いめぐらすな。見よ、新しいことをわたしは行う。今や、それは芽生えている。あなたたちはそれを悟らないのか。わたしは荒れ野に道を敷き砂漠に大河を流れさせる。」 イザヤ書43:18~19

12月のおたより

園長より

 12月が近づくと、街のあちらこちらにクリスマスの飾りが施され華やいできます。幼稚園でもアドヴェント礼拝が守られクリスマスの備えが始まりました。子どもたちは、クリスマスツリーやアドヴェントカレンダー、降誕の様子を表した人形(プレゼピオ)を見たり、アドヴェント礼拝で語られるお話を聞いたりしながら、主イエス・キリストのご降誕をお祝いするクリスマスを楽しみに待つ気持ちが増してきます。
 青山キャンパスのクリスマスツリーも、今年は30年ぶりにツリーの装飾が新しくなります。全体の雰囲気は変えず、木の成長に合わせて電球の輪の数を増やしましたので、ご覧いただければ幸いです。
 寒くなるにしたがって、お子様の風邪や保護者の方の風邪のために、お休みしますとの連絡をいただくことが多くなりました。熱が出て、頭や喉の痛みなどで辛い時ですから、ゆっくり休んでください。自分が痛みや弱さを感じているときは、優しい心遣いがありがたく感じる時でもあります。私は子どものころ寝込むと、炊いてもらったお粥や桃の缶詰を口に運んでもらうのは、なんとも言えない満たされた思いになりました。大切にされていることを実感できたのです。だから、温かい一匙のお粥や優しい言葉が心にしみわたります。病める時も、親子に備えられた特別な時として温かな気持ちで過ごせますようにと願います。
 楽しいクリスマスと新しい年をお迎えくださいますように。
「『見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。』この名は、『神は我々と共におられる』
という意味である。」
マタイによる福音書1章 23節

11月のおたより

園長より

 曇り空が続いていた中で、久しぶりの晴天に恵まれた運動会でした。園児が園庭を舞台に嬉々として元気に駆け回る姿は、見ているだけでこちらも笑顔になります。言うことを聞かずに駄々をこねて泣いている姿も、苦労されている保護者や保育者には申し訳ありませんが、自分が子どものころを思い出してなぜだか嬉しくなります。年長組と保育者との綱引きは大変白熱して、年長組の勝利に会場が歓声に包まれたとのこと、その場にいられなかったのが残念でしたが、飛び跳ねて喜ぶ年長組の子どもたちの姿が目に見えるようです。
 子どもと、時間と空間を共有することが大切であることを痛感します。子どもの成長にとって大切な共にいる者の存在。いつも誰かがそばにいてくれる、その安心感は弱く不安定な子どもにとってかけがえのないもの、ありがたい存在です。運動会で、たくさんの友達とご家族と保育者に囲まれて楽しい時間を過ごせたことは、大きな価値があるのだと思います。お仕事などで、なかなかお子様と一緒にいる時間が取れないご家族の方にとっても、貴重な時間であったと思います。子どもにとって、保護者のよく頑張ったね、上手にできたね、よく我慢したね、などの言葉が何よりのご褒美です。そして、何よりの栄養、成長の糧です。
 「見よ、わたしはあなたと共にいる。あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、決して見捨てない。」
  創世記28章 15節から

10月のおたより

園長より

 猛暑の日々はどこへやら、肌寒ささえ感じる今日この頃です。体調管理に気を遣われておられることと思いますが、園児にとっては活発に動き回れる季節です。自然の変化にも目を向けながら楽しく過ごしてもらいたいと思います。
 自然の変化は1年を通じて様々な姿を見せてくれますが、幼稚園の子どもたちは、1年でそれ以上の変化、成長をとげているようです。ホールで行われる集まりの時に、年少・年中・年長組が入場して椅子に座る時や、退場の時の椅子の片づけの様子は学年の差が一目瞭然です。1人ひとりに席を指示して座らせる年少組。最初の人や、区切りの人に声をかければ座れる年中組。簡単な指示や目くばせで座れる年長組。保育者の対応も違っています。そこに、子どもたちの集団としての成長を見ることができます。それは、繰り返し行われることによって学習した成果だと思われます。子どもの頃の1年の違いは大きいのです。それは、集団での違いだけではありません。個人の成長の度合いも大きく違います。生まれた月の違いや、性別、1人ひとりの個性が異なります。成長の速度には違いがありますが、間違いなく1人ひとりが、その子に与えられた賜物を成長させています。体も心も毎日成長している素晴らしい人です。健康診断の度に身長が縮んでいく私とは大違いです。日々お子様を慈しみ育まれておられるご家族の皆様に感謝いたします。集団の中にあっても、1人ひとりの成長に心を配り、育まれていることに喜びと感謝の祈りを共にささげたいと思います。
「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。」
 コリントの信徒への手紙一3:6

9月のおたより

園長より

 今年の夏は猛暑が続き、さわやかな秋の到来を心待ちにしておりますが、園児は幼稚園の始まりを待ち焦がれているでしょうか。長い夏休みがようやく終わって、ほっとされているのは保護者の皆様かと思います。暑い夏の間ご家庭で子どもと一緒に過ごす長い時間は貴重な時ですが、体力を消耗するときでもあると思います。お疲れ様でした、ありがとうございました。
 園児にとって秋は楽しい行事が目白押しです。残暑がまだまだ続くかと思いますので、十分な睡眠とバランスの良い食事で体調を整え、たくさん遊べる体力と気力を養ってくださいますようお願いいたします。幼稚園では、子どもたちが、生き生きと楽しく遊べる機会と環境を整え、一人ひとりの成長を見守ってまいります。
 今学期も子どもたちが、神様と人から愛され成長されますようお祈りいたします。
「思い煩いは、何もかも神にお任せしなさい。神が、あなたがたのことを心にかけていてくださるからです。」
(Ⅰペテロの手紙5:7)

7月のおたより

園長より

 7月1日から青山学院幼稚園園長となります山本与志春(やまもと よしはる)です。長く教育現場に携わってきましたので、子どもたちと直接ふれあう機会が与えられたことは大変嬉しく、とても喜んでいます。
 青山学院幼稚園は、一人ひとりに与えられた賜物を見出すために、見たい聞きたい知りたいを大切にしています。助け合い仲良くすることを学ぶ幼稚園です。そして、子どもたちが神様との祈りの中で感謝と喜びの日々を過ごし、神と人から愛されて成長することを願っております。
 毎日、お子様のためにお働き下さっておられるご家族の皆様に、深い敬意をもって感謝いたします。神様からお預かりした尊い子どもたちの成長のために、皆様方と私共が力を合わせて参りたいと思います。そして、共に祈り合って参りましょう。

6月のおたより

園長より

 アンドリュー・カーネギーは鉄鋼王として知られる大富豪で、かつ大慈善家ですが、スコットランド移民の貧しい家庭で育ちました。貧しい家庭も不幸ではなかったといいます。というのは、お母さんがすべての事を教えてくれた。その意味でとても尊敬することも出来たし、より親しくもなったというのです。
 最近はどうでしょうか。余裕のあるご家庭ほど、さまざまな習い事をさまざまな先生にお願いすることになります。そこには、危険な一面もあります。子どもはさまざまな先生に接して、混乱する危険があります。一人の人に、すべてを見てもらっている安心感も大切ではないでしょうか。
 私はこの6月で院長と園長の任期が満了し、退任することになりました。素人園長でしたが、みなさまのご協力で、楽しい有意義な時を持つことができました。ありがとうございました。これから続くお子様方の青山学院での歩みが、神様に祝福されたものとなりますようにお祈りします。

5月のおたより

園長より

 5月は青葉若葉の季節、さわやかな5月の風が吹き、さまざまな花が咲き乱れる時期ともなりました。新入園児もそのご家族も、ようやく緊張も解けて、一日、一日と、幼稚園に向かう足取りが軽くなっていることでしょう。青山キャンパスの若葉は、幼稚園児によく似合いますし、あでやかに咲くつつじは、大学生によく似合っています。
 私が大学生のころ、自分に残る一番古い記憶は何か、と考えたことがあります。生まれた瞬間のことを覚えているという人もいるようですが、それは怪しい。私の場合は、祖母の手にひかれて、近所の家に行き、仏間かどこかに天狗の面があって怖かった記憶が最初です。二歳か三歳のころです。さて、わが園児たちに残る、青山学院幼稚園の最初の記憶はどのようなものとなるのでしょうか。

4月のおたより

園長より

 今年は寒い冬、しかし春の軍団が訪れてあっという間の桜の開花、今はもう桜の花は散り終えようとしていますが、幼稚園の玄関前の花壇の花々が、新入園児を迎えています。新入園児のみなさま、ご入園おめでとうございます。年長組、年中組のみなさんも、新たな気持ちで新しい年度をスタートさせましょう。
 幼稚園児は、一人ひとりが大変個性的です。これまでご家庭で大切にされた雰囲気そのままに、それぞれがマイペースで園の生活を始めます。あまりほかの子と比較はしません。これからの成長の過程も、それぞれ個性的となるでしょう。一人ひとりの個性を大切にしながら、他の人への配慮を身に付け、みんな仲の良い、楽しい幼稚園生活が始まります。
 幼稚園の一日は、8時30分から教職員の礼拝から始まります。聖書が読まれ、讃美歌が歌われ、祈りが捧げられます。祈りに支えられた幼稚園です。一人ひとりの健やかな成長のために、仲間のために、ご家族のために、新しい年も祈りを合わせてまいりましょう。